ホーム > ルター訳新約聖書

ルター訳新約聖書

ルター訳新約聖書

ルター訳新約聖書

  • 拡大画像(JPEG)
書名[Das Newe Testament Mar Luthers]
出版地Wittemberg
出版者Hans Lufft
出版年[1530]
配架場所上ケ原貴重図書
請求記号270.6:100:705

解説

 マルティン・ルター(1483-1546)のドイツ語訳聖書は、当時のカトリック教会で唯一公認されていたラテン語聖書(ウルガタ)や本学が所蔵する『エラスムス校注によるギリシャ語新約聖書(第2版)』(1519年)も参照しつつ、ギリシャ語・ヘブライ語の原典から自国語に訳したことが特徴である。ルターの翻訳は、宗教改革の進展に寄与し、全ヨーロッパの自国語聖書研究に刺激を与え、またドイツ語の発展にも影響を与えた。
 最初のまとまりのあるルター訳聖書は、1522年9月出版の『新約聖書』(通称『9月聖書』)である。ルターは、同年より『新約聖書』の改訂を続け、1523年からは『旧約聖書』の部分的な翻訳の出版と改訂を繰り返し、1534 年に完訳『旧約・新約聖書』を出版した。その後もルターは聖書の改訂を重ね、各地でも再版された。
 本書は、1529年の改訂を経たこの完訳前の最終段階の『新約聖書』のひとつであり、1534年完訳聖書と同様、ルターが翻訳作業を行っていたヴィッテンベルクでハンス・ルフトにより出版された。本書はポケットサイズの八ツ折判で、1530年フランクフルトのイースター・ブックフェアで披露された。木版画も多数収録し、マタイの木版画はルターの肖像画となっている。

ページの先頭へ