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関西学院第二代院長吉岡美國所蔵の聖書[聖書の一部を掲載]
書名 | A Greek-English lexicon of the New Testament |
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出版地 | New York |
出版者 | Harper & Brothers |
出版年 | 1893 |
所蔵場所 | 学院史編纂室 |
吉岡美國は京都の出身で、京都府立一中第1回卒業生である。早くから、洋学を志して英語を学び、同時に和漢の学も修めた。母校である京都府立一中で5年間教員を務めた後、1885年、堪能な英語を生かして神戸の兵庫ニュース社に勤務し、翻訳などに従事。その間にWalter R. Lambuthからキリスト教の洗礼を受ける。アメリカ南メソヂスト監督教会日本宣教部の伝道師として神戸中央(現神戸栄光)教会に赴任。その後、1889年、関西学院創立の事業に参画。同年暮れ、Walter R. Lambuth、Samuel H. Wainright(関西学院神学部教授、普通学部学部長)らとともに大分で大きな信仰上の体験をした。1890年、神学部教授に任ぜられ、アメリカのヴァンダビルト大学に留学。1892年帰国し、その翌年、第二代関西学院院長に就任。以後、1916年まで23年の長きにわたって在任、学院発展の基礎を固めるのに多大な貢献をした。「校風をつくるのに与って力があった」類稀なる日本人指導者であったといわれている。
(名誉教授 山内一郎)