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ヘボン・ブラウン訳 新約聖書 マルコによる福音書
書名 | 馬可傳福音書 |
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著者名 | Hepburn, J. C. (James Curtis) 訳 |
出版地 | [横濱] |
出版者 | [米國聖書會社] |
出版年 | [1872(明治5)年] |
配架場所 | 上ケ原貴重図書 |
請求記号 | 080:M-307 |
幕末から明治初期にかけての聖書の和訳にあたっては、どのような日本語に訳されるべきかが大きな問題であった。禁教令下のパイオニア的翻訳には俗語や方言によるものがあり、他方漢文調のものもあり、教会公用にふさわしい日本語の決定が大きな課題であった。その議論の指導的役割を果たしたのが、アメリカ人宣教師のヘボン(ヘップバーン)とブラウンであった。ヘボンは1859(安政6)年の来日直後から最初は漢訳聖書からの和訳を試みていたが、その後この二人の協力によって英文を軸として原典からの日本語訳を試みた。まず私訳で新約のいくつかの文書を和訳し、その後翻訳委員会の中心的人物として新約全書翻訳作業を推進した。これはその最初のものとして1872(明治5)年に出版された『馬可傳福音書』(マルコによる福音書)で、「東京住吉町二丁目稲葉儀平」(実際は横浜の治平衛)が版木を作成した。