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ヘボン訳 SHINYAKU ZENSHO (新約全書)
書名 | Warera no shu Iyesu Kirisuto no shin yaku zen sho |
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著者名 | Hepburn, J. C. (James Curtis) 訳 |
出版地 | Yokohama |
出版者 | American Bible Society |
出版年 | 1880 |
所蔵場所 | 学院史編纂室 |
この時代に出版された日本語聖書としてもうひとつ注目されるのがローマ字表記聖書である。来日した宣教師にとって日本語の壁は厚く、特に礼拝などで聖書の朗読がなされるときに漢字や仮名まじり文章の正確な発音は、彼らにも必須の課題であった。そのために大いに期待されたのがローマ字表記(transliterated)聖書で、それは日本語新約全書の完成の直後、1880(明治13)年、ヘボンによって完成された。日本でヘボンは、最初の英和辞典『和英語林集成』の編纂者、ヘボン式ローマ字の考案者として知られるが、それらはこのような彼の日本語聖書翻訳作業遂行のために副次的になされた成果であったとも言えよう。ここに展示されるローマ字新約聖書も、関西学院創設期に女性宣教師が娘に贈った際の書き込みがあり、当時の宣教師たちにとってのこの聖書の役割が垣間見られる。日本語旧約全書の完成後にそれもローマ字化され1892(明治25)年に出版された。