経済思想家の手稿と自筆書簡

[Letter] April 5,1887,Smith College [to F.H. Giddings]

クラーク=ギディングズ往復書簡

この往復書簡は、アメリカ近代経済学形成において中心的役割を果たしたJ.B.クラーク(John Bates Clark,1847-1938)が、1886年~1930年の間に、その親友で社会学者・経済学者であるF.H.ギディングズ(Franklin Henry Giddings,1855-1931)と交わした往復書簡(271通、関西学院大学図書館所蔵)である。 この往復書簡は、限界生産力的分配論を中核とした、アメリカの限界革命期におけるクラーク経済学の展開過程に詳細かつ具体的な光を当てるという経済学史的資料価値をもつ。このことは同時に、アメリカにおける近代経済学の形成・展開過程の解明に役立つといえる。その内訳は、クラークからギディングズに宛てた書簡が266通、ギディングズからクラークに宛てた書簡が5通である。その他、サイモン・N・パッテン(Patten, Simon Nelson, 1852-1922)からギディングズに宛てた書簡が25通、ベーム・バーヴェルク(Eugen von Böhm-Bawerk, 1851-1914)からギディングズに宛てた書簡が1通、含まれている。

この往復書簡については、Toshihiro Tanaka (ed.), The Correspondenceof John Bates Clark written to Franklin Henry Giddings, 1886-1930 (Research in the history of economic thought and methodology. V.18-B- American economics, JAI/Elsevier Science. 2000)を参照されたい。

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