[Letter to] Henry Reeve, March 22 1869
J. S. ミルのリーヴ宛自筆書簡
ジョン・ステュアート・ミルから Edinburgh Review の編集者リーヴ(Henry Reeve, 1813-95) に宛てた自筆書簡である。リーヴはミルにソーントン(Henry William Thornton, 1813-80)の On Labour (1869)の批評を王立委員会の労働組合についての報告への批評とともに、ひとつの論文にまとめるよう提案していたが、ミルは本書簡でその提案を断っている。もっとも On Labour に対するミルの “Thornton on Labour and Its Claims” は、結果的には Fortnightly Review (May & June, 1869)に掲載された。「賃金基金説」の放棄を宣言したこの論文が、 Edinburgh Review で発表される可能性があったことを示す史料。この書簡は、 “Blackheath Park, / KENT” と文様が浮き出し印刷(emboss)されたレターヘッドであり、便箋の1枚目の左側に、 “Mill as to Review of Thornton” と書かれている。 The Later Letters of John Stuart Mill 1849 to 1873 (Collected Works of John Stuart Mill , vol. ⅩⅧ, p.1582)に収録されている。
なお、 Fortnightly Review の編集者でミルの友人モーリー(John Morley,1838-1923)が当初所有していたミルのこの論文草稿を本学図書館は所蔵している(081:128:223)。