[Letter to] Thomas S. Cree, May 17 1869
J. S. ミルのクリー宛自筆書簡
ジョン・ステュアート・ミルからクリー(Thomas S.Cree, economist; fl. 1869)に宛てた書簡である。ミルはソーントン(Henry William Thornton, 1813-80)の On Labour (1869)ついて「賃金基金説」の放棄を宣言した論文 “Thornton on Labour and Its Claims” を Fortnightly Review の Part Ⅰを1869年5月に掲載したが、本書簡は、その論文を読んだクリーからの否定的な意見が寄せられたが、それに応える書簡である。ミルはそれに対して、賛成はできないが議論は歓迎するし、6月号の Part Ⅱを読めば自分の考えをわかってもらえるだろうと書いている。この書簡は、文様が浮き出し印刷(emboss)されたレターヘッドである。 The Later Letters of John Stuart Mill 1849 to 1873 (Collected Works of John Stuart Mill , vol. ⅩⅦ, p. 1602)に収録されている。
なお、 Fortnightly Review の編集者でミルの友人モーリー(John Morley,1838-1923)が当初所有していたミルのこの論文草稿を本学図書館は所蔵している(081:128:223)。